最首歯科式の歯のメンテナンスプログラムは、虫歯・歯周病予防だけではなく、 歯並び、欠損修復、生活習慣改善を含めた広い意味での予防を提唱します。
当院の歯のメンテナンスの「体制」、そして「考え方」
歯石や歯垢を除去し、虫歯・歯周病を防ぐための口腔環境を作ることは、歯科医院で行う歯のメンテナンスの基準だと当院では考えています。
その先にある「身体全身の健康」を見据えた治療・ご提案を当院では行います。
当院の歯のメンテナンスのスタイルを簡単にご紹介します。
1.当院では「広い意味」での予防を提唱しています
予防とは、「虫歯や歯周病を防ぐようにすること」と一般では考えられています。
決して間違いではありませんが、当院ではもう少し広い意味での予防を考えています。
例えば、既に歯が失われてしまい、噛み合せがおかしくなっている場合に、入れ歯やインプラント、ブリッジを入れずにそのままにしていると、どのような変化が体に現れると思いますか?
物をしっかり咬むことで脳に新鮮な血液が送り込まれるのですが、歯がなく咬み合わせが悪い場合、しっかり咬むことができず、脳に新鮮な血液が行き渡らなくなります。
その結果「認知症」の発症率が高まると言われています。また、そしゃく能力が低下することで唾液も出ず、ドライマウスの原因となることもあります。
また、抜けた歯をそのままにしていると、他の健康な歯が倒れこんできてしまい、残った歯に噛み合わせの負担が集中し、その歯がグラグラしたり割れたりして失われるという悪循環が起こります。
つまり抜けた歯の代わりとなる入れ歯・インプラントなどを入れることで、お口の健康、そして、からだ全体の健康にもつながることになるのです。
このように当院では、お口の中だけで考えるのではなく、身体全体からの健康管理を考えアドバイス・ご提案をさせて頂いております。
2.予防には「生活習慣」の改善も含まれます
虫歯や歯周病予防には、歯垢・歯石・バイオフィルムを除去するだけではまだ足りません。
実は、あたなの「生活習慣」が原因で虫歯・歯周病を誘発していることが多々あるのです。
例えば、食事の内容・回数・時間帯、喫煙習慣、ストレス、睡眠時間などですね。
患者様それぞれの性格、生活リズム、お仕事などを総合的に考慮し、無理のないプランをプロの目で御提案させて頂きます。
まずは、予防の基本である「歯石」「歯垢」の除去から始めましょう
虫歯や歯周病の主な原因は「歯石」「歯垢」です。
これを如何に効率的に、そしてしっかり取り除けるかが重要です。
当院で行っているこれらの除去法をお伝えします。
「超音波スケーラー」と「手動のハンドスケーラー」の使い分け
歯石・歯垢の除去で用いる道具は様々ありますが、主に「超音波スケーラー」と「手動のハンドスケーラー」の2種類があげられます。それぞれメリット・デメリットがありますが、交互に使い分けることで効果を発揮することができます。
超音波スケーラーの特徴
超音波の振動を使い、歯に付着した歯石(細菌の塊)を除去していきます。
メリット
短時間で広範囲の歯石(細菌の塊)を除去できる
デメリット
広く浅く歯石を除去するので、歯石(細菌の塊)の取り残しなどが生じる場合がある。
手動のハンドスケーラーの特徴
特殊な機材を使わず、手動で歯石(細菌の塊)を除去していきます。
メリット
丁寧に時間をかけて行うので、しっかり歯石(細菌の塊)を除去できる
デメリット
時間がかかる
超音波スケーラーだけでは歯石・歯垢をしっかり除去することは出来ない場合がありますので、当院ではこの2つのスケーラーを使い分け、効率よく、そしてしっかり歯石・歯垢を除去していきます。
歯石・歯垢除去の副次的効果-本来の歯の白さに近づけます!!
歯石・歯垢を除去すると「本来の歯の白さに近づける」という患者様に嬉しい副次的効果があります。
これは歯石などを除去するとともに、ヤニ汚れ、茶渋などの着色も一緒に除去できるためです。
つまり、定期的(2~3カ月に1回)にクリーニングに通う事で、虫歯・歯周病予防にもなりますし、歯の白さを維持でき一石二鳥という事です。
当院では歯を白くする方法として「審美セラミック」も行っています。これらは「本来の歯の白さよりももっと白くする」治療法ですので、歯の白さを追求されている方はそちらをご覧ください。
しかし、「自然な歯の白さ」と「お口の健康維持」を目的とされる方はクリーニングを是非お勧めします。ケースによってはクリーニングでも御希望の歯の白さにすることも可能となります。下の画像がクリーニング前とクリーニング後の比較です。
コラム-歯磨きだけでは虫歯・歯周病は予防できない?!
「2~3カ月に1回はメインテナンスに来てくださいね!」
※口腔内の状態によっては、2~6カ月の検診になります。
歯医者さんでの治療が終わり、このように言われたことはありませんか?
治療が終了して解放されたと思ったのに、「なんで定期的に通院しなければならないの?」と思った方も多いと思います。
これは、「毎日の歯磨きだけでは不十分」という事実があるためです。
日本ではTVコマーシャルなどが原因で「歯磨き万能主義」の考え方が幅を利かせています。
その歯ブラシや歯磨き粉を使えば、虫歯・歯周病にならないといったイメージですね。
しかし、現実はどうでしょうか?
もちろん、毎日の歯磨き習慣は大切なことです。
しかしながら、それだけでは虫歯・歯周病の予防ができないのも事実です。
その理由は、バイオフィルムとよばれる歯磨きをしていても除去できない強力な汚れにあります。このことをお伝えするために、患者さんには次のような例え話をすることにしています。
たとえば、毎日、台所の三角コーナーの中にある「生ごみ」を捨てますよね。
これがお口の中でいう、“歯を磨く”ことにあたります。
しかし、毎日、生ごみを捨てていても1ヵ月もすると、“ヌメヌメ”してきますよね。
実は、これと同じことがあなたのお口の中でも起きているのです。
この三角コーナーのヌメヌメをきれいにするためにどうしているでしょうか?
おそらく、クレンザーなどの強力な洗剤を使用して、元通りのピカピカの状態に戻しているとおもいます。
三角コーナーと異なり、お口の中では、このような強力な洗剤を使用することはできません。したがって、それよりも安全なものとして、普段、あなたが使用している歯磨き剤を使用することになります。
しかし、残念なことに歯磨き剤だけでは口の中の“ヌメヌメ”を落とし切ることはできません。
これが、毎日、歯を磨いていても虫歯・歯周病になってしまうメカニズムなのです。
お口の中にできる“ヌメヌメ”をバイオフィルムと呼び、
虫歯菌・歯周病菌などにとってのバリア(強固なマンション)のようなものといえます。このバリアを壊さない限り、虫歯菌・歯周病菌などに直接効果的な攻撃を加えることはできないのです。
このバリア(バイオフィルム)を除去するためには、歯科医院で定期的にPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)と呼ばれる“プロによる機械を用いた歯のクリーニング”を受ける必要があります。