歯周病

Perio

最近は色々な治療法が出てきていますが、基本に忠実に、
そしてしっかり行うことが近道であり、 治療法と考えます。

最首歯科医院の歯周病治療における4つの方針

当院での歯周病治療の考え方・方針を具体的にご紹介します。

方針1 診査・診断・基本治療

歯周病治療をする際にまず行わなければならないことは「現状を知る」ことです。

「歯周ポケットの深さ」や「骨の状態」などで歯周病の進行具合を知るということですね。

この診査をせずにやみくもに治療を進めることは、羅針盤と海図をもたずに航海することと同じです。言い換えると、現在どこまで歯周病が進行しているのか、そして、どのような治療をすればいいのかを考えずに治療を進めていることと同じです。

当院ではCT、X線などを利用して診査・診断を行います。

歯周病が進行すると、骨が溶け、歯と歯ぐきに隙間ができてきます。

皆さんご存知の「歯周ポケット」ですね。歯周病菌はこの歯周ポケットの奥にドンドン入り込んでいきます。つまり、奥に入り込んだ歯周病菌や歯石を除去しなければ根本的な治療は出来ません。

右の画像を見て頂くと分かりやすいのですが、ラインが入っている部分が歯肉の上と下との分かれ目です。上の部分は綺麗ですが、下の部分に歯石がびっしりついてしまっています。

この部分をしっかり除去しなければ将来的には抜歯の運命が待ち受けています。

下のレントゲン画像は歯肉の奥に歯周病菌(歯垢・歯石)が入り込んだ状態の画像と、それを改善した画像です。マークがついている部分を除去しました。

保険適用。リスクは特にありません。

下記の画像は当院で行った歯周病治療の症例です。腫れが引き、健康なピンク色の歯肉が回復しています。

保険適用。リスクは特にありません

方針2 スケーラーの使い分け

歯周病治療の基本は、歯石・歯垢などを除去することです。

用いる道具は「超音波スケーラー」と「手動のハンドスケーラー」の2種類があります。それぞれメリット・デメリットがありますが、交互に使い分けることで効果を発揮することができます。

超音波スケーラーの特徴

超音波の振動を使い、歯に付着した歯石を除去していきます。

メリット
短時間で広範囲の歯石を除去できる

デメリット
広く浅く歯石を除去するので、歯石の取り残しなどが生じる場合がある。

手動のハンドスケーラーの特徴

特殊な機材を使わず、手動で歯石を除去していきます。

メリット
丁寧に時間をかけて行うので、しっかり歯石を除去できる

デメリット
時間がかかる

超音波スケーラーだけでは歯石・歯垢を除去することは出来ない場合がありますので、当院ではこの2つのスケーラーを使い分け、効率よく、そしてしっかり歯石・歯垢を除去していきます。

方針3 説明責任&セカンドオピニオン

歯周病治療は他の治療と比べ、特に患者様のご協力が必要になる治療になります。

患者様にご協力して頂くためには「歯周病に対する理解」と「口腔内の現状理解」が大切です。そのために当院では様々な「情報提供ツール」を活用し、患者様に納得して頂けるまで説明を行います。例えば、CT画像で骨の状態の報告、術前術後の状態を写真でお見せする等のことです。

当院にはレントゲンだけでなく、CT装置も設置しております。
CTでは三次元立体画像を取得することができ、二次元画像である一般的なパノラマレントゲンでは見えない部分もしっかり見ることができるため、診査・診断の精度が圧倒的に高まります。特に歯周病はあごの骨が溶けてしまう病気ですので、「骨の状態」をしっかりと事前に把握することは精度の高い治療をする上で必須となります。

方針4 安心して治療を受けて頂くために「担当制」を実施

歯周病治療は、私達と患者様の二人三脚で行っていきます。

他の治療もそうなのですが、特に歯周病治療は「計画的な管理」そして「患者様のライフスタイルへの精通」「信頼関係」を必要とする治療です。

毎回担当者が異なってしまうと患者様との信頼関係も築きにくく、担当者間の情報の抜け漏れが出ることで患者様にご迷惑をかけてしまう事もあります。

そうならないために、当院では患者様ごとに担当者を決め、治療を進めていきます。

残念ながら「抜歯」となってしまった方へ

歯周病は痛みもなく進行しますので、「気が付いたら手遅れ」となっているケースが多くあります。つまり「抜歯」ですね。患者様と同様、歯に真剣に向き合っている我々にとって、抜歯せざる得ないときは何とも言えない悲しい気持ちになります。
二度と同じ歯は生えてきませんので。

ですので、可能な限り「非抜歯」の方向で努力します。
しかし、限界はあります。

その際はしっかりと理由を説明させて頂いてから処置を行わせて頂きます。

抜歯後の選択肢には3つございます。
「入れ歯」、「ブリッジ」、「インプラント」です。
それぞれメリット・デメリットがありますので、まずはご相談ください。
このHPにも詳細に説明しておりますので、ご興味のある方は「入れ歯」「インプラント」をご参照ください。

稀に、歯が抜けたままにしておられる患者様がいらっしゃいますが、それはお勧めできませんといいますか危険です。

歯が失われると、上下左右の歯がその部分のスペースを埋めようと寄ってきます。

そうなると「咬み合わせが悪化」し、それに伴い虫歯や歯周病リスクが高まることになります。つまり、他の健康な歯までも抜歯の危険性にさらされてしまうといっても過言ではないのです。

歯を失ってしまったら、そこで意気消沈するのではなく、他の健康な歯を如何に守ることができるのかを考えることが大切です。

院長から一言

これは歯周病の典型的な症状です。

歯周病は、成人の方の約8割が罹患しているという統計があります。

そして、虫歯と異なり歯周病は痛みもなく進行していきますので、気付いた時にはもう手遅れ(抜歯)ということが多い病気です。

この痛みがない、つまり自覚症状がなく進んでしまうのが歯周病の厄介なところです。

皆様には「歯周病」というものが存在し、成人のほとんどの方が罹患しており、痛みのなく進行してしまい、最終的には歯を失ってしまう「病(やまい)」であることをまず理解して頂きたいです。「早め」にそして「定期的」に適切な処置をしてくれる歯科医院に来院することで、歯周病の進行を止め、そして完治させることができます。

次に「コラム」と題して、歯周病が「病(やまい)」たる所以をお伝えします。

コラム-本当はかなり怖い「歯周病」という病(やまい)

あまり知られていない事ですが、歯周病はお口の中だけではなく、全身疾患との関連性もあります。

関連性が報告されているものとして次のものがあります。

歯周病との関連でよく言われるのが、「糖尿病」「心臓病」「早産」です。

糖尿病との関連
重度の歯周病の場合、軽度の人に比べ2年後に糖尿病が悪化している率が5倍高くなります。

心臓病との関連
歯周病菌の作りだす物質が血液中に流れ動脈硬化を起こすのではないかと考えられており、心筋梗塞や狭心症を引き起こす原因となります。

健康な人に比べ心臓病発症の危険率が2.8倍といわれています。

早産・低体重児との関連
低体重児を出産した母親の方が歯周病が進行していたという報告があります。また、妊娠中の歯周病をそのままにしておくと早産の確率が高まります。

他にも「肺炎」「脳卒中」などとの関連性が指摘されています。

研究が進み、今や歯周病は、お口の中だけの病気ではないというのが専門家の共通認識です。

「歯周病=歯を失う」という認識ではなく「歯周病=命にかかわる場合もある」という認識の転換が必要です。

なんだか怖いお話しになってきましたが、しっかり検査・治療をしてくれる歯科医院をかかりつけ医院とすればそれほど恐れる病気ではありません。

歯周病、個別「無料」相談へのご案内

当院では、歯周病に関しての疑問・不安・質問などにお応えする機会を設けております。どんな事でも構いません。私達にお話しして頂けたらと思います。

ご興味がある方はお問い合わせください。